家族の一員である愛猫がある日、突然腎臓病になってしまった・・・
辛そうな姿に、自分の与えたエサが悪かったのかなどと自分を責めてしまいたくなりますよね。

私も慢性腎不全で17年飼っていた愛猫を亡くしているので、
その気持ちは手に取るようにわかります。
残念ながら、完治することがない「慢性腎臓病」ですが、ケアしだいで、辛さを緩和できることもできるし、少しでも長く一緒にいることは可能です。
今回の記事では、慢性腎臓病の猫に安心してあげられる食事・キャットフードについて解説します。
慢性腎臓病の猫に安心してあげられる食事・キャットフードを解説!
猫の慢性腎臓病の原因
加齢に伴って、少しずつ腎臓の機能が失われ高齢になると発症します。
猫の代表的な死因になる病気で、細菌やウイルスが原因の場合もあります。
腎臓のネフロンが何らかの理由で壊れることで、血液にたまった老廃物を体外に出せなくなってしまいます。
ネフロンは一度ダメになると再生することがないため、今の腎機能をなるべく維持できるように生活していく必要があります。
猫の慢性腎臓病の症状
猫の慢性腎臓病は、気が付かないうちに進行していきます。
腎機能の60%以上失われると多飲多尿の症状が現れ、尿の色やにおいが薄くなってきます。
その後は、ご飯が食べられなくなり、嘔吐や下痢などの症状がみられるようになります。
腎機能のほとんどを失ってしまうと、尿毒症を起こします。
うちの猫の場合だと、
「毛並みが束のようになっている部分がある」
「大量に水を飲むようになった」
「口の匂いがきつくなった」
こういう症状に気が付き、病院に駆け付けた時には、ほとんどの腎臓機能がダメになってしまっていました。
慢性腎臓病の治療については、有効な治療法はなく、輸液などの対症療法になります。
まずは、異変を感じたらすぐに病院へ行き、早期発見をし、進行を遅らせる。
そして、猫の「慢性腎臓病」の進行を遅らせるためには、キャットフード、エサの見直しが早急に必要です。

病院の先生の話だと、療養食に変えるだけで、少し楽になるのか元気になったり、一緒に居られる期間は伸びるとのこと。
慢性腎臓病の猫に安心してあげられる食事・キャットフードの選び方
慢性腎臓病の猫に安心してあげられるキャットフードのポイントとしては、この3つのポイントに気を付けてください。
- リンを減らす
- タンパク質を減らす
- 脂肪はエネルギー源になる
まず、リンは、骨などを作るために必要な栄養素ですが、取りすぎてしまうと腎臓病を悪化させる原因になります。0.3~0.5%くらいの割合を目安に減らしましょう。
また、タンパク質も分解されると毒素が作りだされるため、28%~35%くらいを目安に減らします。
慢性腎臓病では食欲が減ってくるので、なるべく少ないフードで多くのエネルギーを得られる脂肪は大切な栄養になってきます。
脂肪を分解してできる脂肪酸であるEPA、DHAは腎臓の血流を改善する働きがあるので、そういった栄養素をうまく取り入れるのもおすすめです。

食事に取り入れることが難しい場合は、EPA、DHAなどのオメガ3脂肪酸サプリメントを利用する方法も!
オメガ3脂肪酸は炎症を抑え、血液の腎臓への流れを維持することを助けます。
おすすめ慢性腎臓病の猫用キャットフード
ロイヤルカナン 療法食 猫 腎臓サポート
ペットの療養食と言えば、ロイヤルカナン。
慢性腎臓病の猫でも安心して食べられるように、リンの含有量を制限し、タンパク質や必須脂肪酸の含有量を調整しています。
ハッピーキャット (HAPPY CAT) スプリーム ダイエットニーレ 腎臓サポート
ハッピーキャットの「ダイエットニーレ」は、腎臓サポートは、天然のタウリン豊富な高品質の原材料を使用し、グルテンフリーのレシピで仕上げた、美味しくて体に優しい腎臓ケア用療養食。
慢性的な腎臓病の愛猫のケアにドイツ獣医師がおすすめしているキャットフードです。
低タンパク質で、カルシウムとリンのバランスを最適に調整しながら、タンパク質、リン、ナトリウム、マグネシウムの含有量を大幅にカットされています。
イースター キャットフード 腎ケア BPレーベル
イースター キャットフード 腎ケア BPレーベル は、臨床獣医師との共同開発により誕生した“動物病院専用”の高付加価値機能食です。
猫用腎ケアで大切な老廃物を排出しやすくする活性炭入り!
活性炭は腸内で溜まっている尿毒素を吸収し、そのまま便として体の外に出す役割をします。
ロイヤルカナン キャットフード 腎臓サポート パウチ フィッシュ
このパウチタイプはうちの慢性腎臓病の猫が最後まで食べてくれたキャットフード。
水分も一緒に取れるのですごく助けてもらったなと思っています。
病院でも売られていたキャットフードなので、安心ですよ。
ドクターズケア (Dr’s CARE) 療法食 キドニーケアフィッシュテイスト
たんぱく質含有量を制限(標準値:24.2%)、リン含有量を制限(標準値:0.35%)、そしてナトリウムも低減している療養食。
また、EPA・DHA、腸内で発生する窒素性老廃物に配慮してフラクトオリゴ糖も配合されています。
慢性腎臓病用のキャットフードを食べない時
うちの猫のケースだと、慢性腎臓病のキャットフードを5種類くらい試しましたが、そのうち2種類は食べてくれませんでした。
ひとつのキャットフードがダメでも、メーカーが変わると食べてくれるケースがあるので、あきらめずに食べてくれるキャットフードを見つけてくださいね。
慢性腎臓病用のキャットフードを食べない時の対処法

どの腎臓用のキャットフードも食べてもらえなかった場合は、こんな工夫をしてみましょう。
★ウエットタイプのエサは軽くレンジで温めたり、ドライタイプのエサはドライヤーで温めてあげよう
人間のご飯もそうですが、温めると匂いが漂って、食欲が出て来たりしますよね。
それと同じでキャットフードを温めることで、食べられるケースも多いです。
塩分には気を付けてトッピングをしてあげましょう。
人間用のかつおぶしや、シラスは塩分が高いので猫用のものをあげてください。
★腎臓用流動食でカロリー摂取
たんぱく質、塩分などの摂取には気をつけなくてはいけませんが、体力維持のためにはカロリーも必要です。
そこで、担当医からおススメされたのが、
ロイヤルカナン 食事療法食 猫用 腎臓サポート リキッド 200mL×3本【あす楽】です。

この流動食が家の愛猫の命綱でした。
口コミを見ても、この腎臓用流動食で救われている猫がたくさんいます。
猫が水分摂取しやすい環境作りも!

腎臓の機能が弱まっている状況だと、オシッコがうまくできなくなり尿毒症を悪化させてしまうことになります。
水分を多くとり、オシッコの量を増やすことで老廃物や毒素を排出させてあげましょう。
そのためには、水分補給がしやすい環境をつくることが大切です。
流れる水が好きな猫、汲み置きしてある水が好きな猫、蛇口から流れる水が好きな猫、いろいろなタイプの猫がいます。

家の猫はお風呂場の蛇口から飲むのが好きでした。
家は、お風呂場の蛇口から常に少量の水が出るようにして、24時間いつでも飲める状況を作りました。
また、一か所ではなく数か所に水を飲める環境を作ることも大切です。
ある部屋には、汲み置きの水、ある部屋は興味がわくように軟水化フィルターを置くようにしました。
猫が水分を取らなくなってしまったら

家の猫は、最後まで、自分の口で水を飲もうとしていましたが、徐々に摂取量は減っていきました。
その時は、「皮下輸液」「静脈輸液」で水分を補給することになります。
病院の担当医と相談して行うことになりますが、病院で皮下輸液をしてもらうことが多かったです。
1回5000円くらいかかりました。
病院によって価格が様々ですし、皮下輸液の方法を習って自宅で行うこともできます。
慢性腎臓病でも猫のそばでいつもと変わらない生活をすること
猫にとっては、慣れないキャットフードや、環境、通院することもストレスになります。
そして飼い主さんの気持ちも敏感に感じ取ります。
だんだん衰えていく様子を見るのは、辛いことですが、今まで通り、時間がある限り側に寄り添っていてあげてほしいなと思います。

「猫は楽しかったことしか覚えていない」担当医の方がおっしゃっていました。
慢性腎臓病の猫に安心してあげられる食事・キャットフードまとめ
慢性腎臓病の猫に安心してあげられるキャットフードのポイントはこの4つ。
- リンが少ないものを選ぶ
- タンパク質の量に気を付ける
- 脂肪はエネルギー源なので重要(場合によってEPA、DHAなどのオメガ3脂肪酸サプリを利用)
- 水分が取りやすい環境作り
このポイントを押さえて、あとは猫が美味しく食べてくれるキャットフードを見つけてあげてくださいね。
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